ものづくり

<ものづくり>

「和菓子は五感の芸術」という言葉があります。見て、味わい、香りを楽しみ、柔らかさなどに触れ、菓銘の心地よい響きも感じながら和菓子のおいしさを知る。そこで私たちが大切にする、3つのこだわりがあります。それは、「おいしい菓子」「オリジナリティある菓子」「体にいい菓子」。私たちが和菓子づくりを160年続けてこられた理由は、このこだわりにあると信じています。
廣榮堂がつくるのは、お菓子だけではありません。日々お菓子を生み出す場所づくりも、そのひとつ。本社生産工場は、手仕事とテクノロジーを融合させた和菓子づくりの拠点です。2000年の全面建替では、最新制御システムを導入。HACCP(食品製造の安全・衛生管理における国際的基準)準拠を目指しました。ただ、「お菓子に合わせて機械もつくる」というポリシーはゆずれません。廣榮堂では世界で1台だけの製造機械を設計、きびだんごに合わせて機械をつくることで独自の味を実現しています。また、煉り釜のふたや蒸篭(せいろ)にはステンレスなどが衛生面では優れているとされていますが、繊細な味づくりのためにあえて国産檜を採用。安全性は人間の努力でしっかりカバーする道を選びました。